“ついじょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
追躡100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このあいだに家康はしゅびよく退陣し、旗本の人びとも追躡ついじょうする敵を撃退しつつ浜松城下までひきしりぞいた。
死処 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
四、五間向うに、数羽のひなとともにたわむれている雷鳥、横合よこあいから不意に案内者が石を投じて、追躡ついじょうしたが、命冥加いのちみょうがの彼らは、遂にあちこちの岩蔭にまぎれてしまう。
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
何しろ斯波しば家長らの追躡ついじょう(尾行してくる攻撃)も執拗しつようなので、鎌倉を横に見捨て、ひたむき、東海道を急いだが、ついにあの——箱根竹ノ下合戦には——間に合わなかった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)