“ちょうごんか”の漢字の書き方と例文
語句割合
長恨歌100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脂粉や珠玉も泥土にまみらせて惜しむ眼もなかったという——長恨歌ちょうごんかのうちにもある漢王の貴妃きひとの長安の都を落ちるさまにも似て、道はすこしもはかどらなかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女院と法皇の関係も、侍者とのあいだも、仏者的口吻こうふんの聖教そのまま、つまり原作者の該博がいはくな仏典の演繹えんえきと、長恨歌ちょうごんか左伝春秋さでんしゅんじゅうなどに影響された文体そのもので終わっている。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
客の佐渡は、白楽天の一句を想い起し、そして長恨歌ちょうごんかにうたわれた楊貴妃ようきひと漢王との恋など、声なき嗚咽おえつを聞く心地がしていたが——ふと、眼はそこに懸けてある一聯の書に、はっと打たれた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)