“たちあおい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タチアオイ
語句割合
立葵83.3%
蜀葵16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生垣へだてたる立葵たちあおいの二株、おたがい、高い、高い、ときそって伸びて、伸びて、ひょろひょろ、いじけた花の二、三輪、あかき色の華美を誇りし昔わすれ顔、黒くしなびた花弁のしわもかなしく
二十世紀旗手 (新字新仮名) / 太宰治(著)
ふるひる小さき蜘蛛くも立葵たちあおい
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
蜀葵たちあおいが咲き乱れて、清楚な竹の垣根越しに覗く。家はすべて破風の側を道路に向け、重々しく葺いた屋根を持ち、町全体に勤倹の空気が漂っていた。
ことに蜀葵たちあおい、すべりひゆのまばゆい程の群団、大きな花のかたまりを持つ青紫の紫陽花あじさい等は、見事であった。梅や桜は果実の目的でなく、花を見るために栽培される。
蜀葵たちあおいは非常に美しく、その黄色くて赤い花はあまり色が鮮かなので殆ど造花かと思われる程である。いや、まったく、花束に入っていたのを見た時には、造花に違いないと思った。