“すれすれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
摺々50.0%
擦々50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから後を跟ける事にした。小僧は小さいからこれも一足おくれて、自分と摺々すれすれくらいになって食っついてくる。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこら鼠色のきたねえ泡だらけになって、どんみりと流れたわ、水とハイ摺々すれすれでの——その方は岸へ上って、腰までずぶ濡れのきものを絞るとって、帽子を脱いで仰向あおむけにして、その中さ、入れさしった
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その突き当りに例のいている。さっきは鼻の下に見えたが、今では眼と擦々すれすれの所まで来た。距離も間近くなった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
横飛びに建物と擦々すれすれになり、今度は、往路に印された線の上を辿たどって、出発点の造園倉庫に戻っていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)