“すすみよ”の漢字の書き方と例文
語句割合
進寄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何とも言わないから、「おい、好加減にしな。」と進寄すすみよって引起そうとすると、君香は何か手荒な事でもされると思ったのか、その儘わたしの手にしがみつき
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
おろおろしつつも庭の柴折戸しおりど進寄すすみより音せぬように掻金かきがねをはずすと、おのずから開く扉の間から物腰のやさし気な男が一人手拭てぬぐいに顔をかくしわぬばかりに身をかがめて忍び入った。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いつ見納みおさめになっても名残惜しい気がしないように、そして永く記憶から消失きえうせないように、く見覚えて置きたいような心持になり、ベンチから立上って金網を張った垣際へ進寄すすみよろうとした。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)