“じゃりば”の漢字の書き方と例文
語句割合
砂利場100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて鶯色のコートを着た轢死婦人れきしふじん屍体したいは、その最期さいごを遂げた砂利場じゃりばから動かされ、警察の屍体収容室に移された。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、お蝶が意外な顔をしてためらっている間に彼女は、砂利場じゃりばくいにつないである綱を引いて、とまをかぶった一そうの小舟をぐいと岸へ寄せます。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おまけに裏は砂利場じゃりば、山の宿にまでつづいて、老若男女、お武家、町方、百姓の人出が、いろとりどりの大きな渦を巻いて、閑々かんかんとしてまた閑々と流れていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
好色そうな宗匠頭巾の隠居をつかまえて、そこの砂利場じゃりばの隅で、お角がしきりと何か交渉している声が、お蝶の耳にも、時々、みだらな笑い声にじって聞こえて来る。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
争い合った動揺で、もやいの綱が解けたのでしょう、舟は知らぬ間に砂利場じゃりばの岸を離れて、鳥越川の川口から満々たる大川の中流に押し出されて、しもへ下へと流されていつつあるのでした。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)