“しまらしゃ”の漢字の書き方と例文
語句割合
縞羅紗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
己は粗い格子の縞羅紗しまらしゃのジャケツとずぼんとを着た男の、長い脚を交叉こうささせて、安楽椅子いすに仰向けに寝たように腰を掛けて新聞を読んでいるのを見た。
沈黙の塔 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「靴ばかりじゃない。うちの中までれるんだね」と云って宗助は苦笑した。御米はその晩夫のために置炬燵おきごたつへ火を入れて、スコッチの靴下と縞羅紗しまらしゃ洋袴ズボンを乾かした。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
客は察しにたがわぬ金之助で、今日は紺の縞羅紗しまらしゃの背広に筵織むしろおりのズボン、鳥打帽子を片手に、お光の請ずるまま座敷へ通ったが、後見送った若衆の為さんは、忌々いまいましそうに舌打ち一つ
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)