“しちさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
七歳66.7%
七菜33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今年七歳しちさいの良平は生まれた家の台所に早い午飯ひるめしきこんでいた。すると隣の金三きんぞうが汗ばんだ顔を光らせながら、何か大事件でも起ったようにいきなり流し元へ飛びこんで来た。
百合 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
七歳しちさい保吉やすきちは息もつかずに、テエブルの前へ及び腰になった主人の手もとを眺めている。綺麗きれいに髪を左から分けた、妙に色の蒼白い主人の手もとを眺めている。時間はやっと三時頃であろう。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
三月二日に、死刑を免じて国元へ指返さしかえすと云う達しがあった。三日に土佐藩の隊長が兵卒を連れて、細川、浅野両藩にいる九人のものを受取りに廻った。両藩共七菜しちさいの膳附の饗応きょうおうをして別を惜んだ。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)