“したしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下調66.7%
下検33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
保吉やすきちは教室へ出る前に、必ず教科書の下調したしらべをした。それは月給をもらっているから、出たらめなことは出来ないと云う義務心によったばかりではない。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
保吉は教官室の机の前に教科書の下調したしらべにとりかかった。が、ジャットランドの海戦記事などはふだんでも愉快に読めるものではない。殊に今日きょうは東京へ行きたさにごうやしている時である。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そのうちにふと気がついて見ると、彼の下検したしらべをして来たところはもうたった四五行しごぎょうしかなかった。そこを一つ通り越せば、海上用語の暗礁あんしょうに満ちた、油断のならない荒海あらうみだった。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)