“ざしきろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
座敷牢100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この嫂を通して、岸本は父が最後に座敷牢ざしきろうで送った日のことを聞いた。幻をまことと見る父の感覚は眼に見えない敵のために悩まされるように成って行った。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
自分との事のために、離座敷はなれざしきか、座敷牢ざしきろうへでも、送られてくように思われた、後前あとさき引挟ひっぱさんだ三人のおとこの首の、兇悪なのが、たしかにその意味を語っていたわ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「お母さんは、殺されるに違いないと、自分で座敷牢ざしきろうのようなものをこしらえてはいり込み、私のほかは誰も入れません。それで、お母さんは御無事でも、こんどは私が——」
銭形平次捕物控:282 密室 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)