“さきょうのすけ”の漢字の書き方と例文
語句割合
左京之介100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「先程は失礼いたした。手前は松平左京之介さきょうのすけの家臣で、さだめし御不審に思われようが、只今、あのお方が後よりまいって、いずれ詳しいお話をいたすことであろう」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
目安箱の御上書ごじょうしょやら、左京之介さきょうのすけ様のお計らいで、弦之丞様へ、ごく密々なお墨付が下ったのだ、早くいえば将軍家のおこえがかり——、阿波の間者牢かんじゃろうにいる世阿弥よあみに会い
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
要は道者船どうじゃぶね取止とりやめの沙汰をはるかにきいて、弦之丞の多難を知り、松平左京之介さきょうのすけと計って、別な方策の打合せに急いで来たので、連れている姉弟ふたりの子供は、すなわちお三輪みわ乙吉おときちであった。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥底までの胸襟きょうきんをひらいたので、常木鴻山は、年来の目的を達することに、はッきりとした曙光しょこうを感得し、翌朝、眠らずとも晴々しい顔で、一月寺を辞し、左京之介さきょうのすけの屋敷へ帰って行った。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)