“間者牢”の読み方と例文
読み方割合
かんじゃろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
間者牢かんじゃろうさくわきへ来ると、例の奔流がドーッと耳をうった。山牢の穴も柵の中も見えない。見えないが老人は、そこで、夕陽時ゆうひどきの修羅のすごさを眼に描いた。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「鴻山は住吉村から追っ払い、また一八郎はすみやかに召し捕りました。やがてこれも剣山へ送って、世阿弥同様、終身間者牢かんじゃろうの住人となりますわけで……」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかにもその目的のために、真っ先に、剣山の間者牢かんじゃろうを訪れようと計っているが、さて阿波へ入り込んだ上には、さまざまな詮議せんぎ迫害がそれを拒むに違いない。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)