“こもかぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
菰冠56.3%
菰被31.3%
薦被12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて松の家の芸者が立てつづけに土地での玉数ぎょくかずのトップを切り、派手好きの松島は、菰冠こもかぶりを見番へかつぎ込ませるという景気であった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
内もひっそりしていて、菰被こもかぶりの据わった帳場の方の次の狭い部屋には、だるそうに坐っている痩せた女の櫛巻くしまき姿が見えた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そこの角は河合という土蔵造りの立派な酒屋で、突当りが帳場で、土間どまの両側には薦被こもかぶりの酒樽さかだる飲口のみぐちを附けたのが、ずらりと並んでいました。主人は太って品のいい人でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)