“こいなはんべえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
小稲半兵衛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
稽古の男は「小稲半兵衛こいなはんべえ」をさらったのち同じような「お妻八郎兵衛つまはちろべえ」の語出かたりだしを二、三度繰返くりかえして帰って行ったのである。蘿月はもっともらしくすわなおして扇子で軽くひざたたいた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
稽古本けいこぼんを広げたきりの小机を中にして此方こなたには三十前後の商人らしい男が中音ちゅうおんで、「そりや何をいはしやんす、今さら兄よいもうとといふにいはれぬ恋中こいなかは……。」と「小稲半兵衛こいなはんべえ」の道行みちゆきを語る。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)