“ぐみん”の漢字の書き方と例文
語句割合
愚民100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうすると愚民ぐみんはそれに対して一生懸命に拝み立てる、その側にはまたへど〔唾〕を吐きかけてやりたそうな顔付をしてあざけって居る僧侶もある。実に面白い。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
猫又無道軒はそれを一臺江戸に持ち込み、最初は愚民ぐみんあざむく道具にして居りましたが、後にはわけがあつて彦太郎おどかしの道具に用ひ、錢形平次に見出されたのです。
折々は魔法みたいな事をして愚民ぐみんを驚かしたそうだ、始終猫撫声ねこなでごえをして女子供おんなこどもを手なずけたそうだなど、その他あらゆる悪口をもって、彼は見事に失敗したなどといったであろう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
多数の蒙昧もうまいなる愚民ぐみんはただ仏教を信ずるの一念、即ち法王その人はきたる観世音かんぜおん菩薩と信ずるの余りに、法王に対しては決してつるぎを向けることは出来ない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)