“くろべい”の漢字の書き方と例文
語句割合
黒塀100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古いくぐり門や黒塀くろべいは少しもふだんに変らなかった。いや、門の上の葉桜の枝さえきのう見た時の通りだった。が、新らしい標札ひょうさつには「櫛部寓くしべぐう」と書いてあった。
死後 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
七兵衛とお松はけむに捲かれて、あとをついて行くと、湯島の高台に近い妻恋坂つまこいざかの西にはずれた裏のところ、三間間口さんげんまぐちを二間の黒塀くろべいで、一間のあいだはくぐりの格子こうし
この横町が元園町と五番町ごばんちょうとの境で、大通りの角から横町へ折り廻して、長い黒塀くろべいがある。江戸の絵図によると、昔は藤村ふじむらなにがしという旗本の屋敷であったらしい。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)