“くだゆう”の漢字の書き方と例文
語句割合
九太夫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
問屋といや九太夫くだゆうをはじめ、桝田屋ますだやの儀助、蓬莱屋ほうらいやの新七、梅屋の与次衛門よじえもん、いずれもかみしも着用に雨傘あまがさをさしかけて松雲の一行を迎えた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
どうや、九太夫くだゆうはん。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
幸いに彼の家や隣家の伏見屋は類焼をまぬかれたが、町の向こう側はすっかり焼けて、まっ先に普請ふしんのできた問屋といや九太夫くだゆうの家も目に新しい。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
毎月上半期を半蔵の家の方で、下半期を九太夫くだゆう方で交替に開く問屋場といやばは、ちょうどこちらの順番に当たっていた。吉左衛門の足はその方へ向いた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
問屋の九太夫くだゆう、年寄役の儀助ぎすけ、同役の新七、同じく与次衛門よじえもん、これらの宿役人仲間から組頭くみがしらのものはおろか、ほとんど村じゅう総がかりで事に当たった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかし、わたしに言わせると、九太夫くだゆうさんたちはどこまでも江戸を主にしていますし、半蔵さまはまた、京都を主にしています。九太夫さんたちと半蔵さまとは、てんで頭が違います。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)