“きんぞうがん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金象嵌50.0%
金象眼50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、その酔眼にも、ふと、金象嵌きんぞうがんつばが、何か、ものいうように、キラと映った。ゴミのような生命いのちでも、意識にかけられない生命でも、生命自身のいのちはあるにちがいない。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
市松は、主人のうしろへ坐り、秀吉の脇差に挿してある金象嵌きんぞうがんの笄をかりた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして仏蘭西フランスから輸入されたと思われる精巧な頸飾くびかざりを、美しい金象眼きんぞうがんのしてある青銅の箱から取出して、クララの頸に巻こうとした。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
それから父は、家族連中の環視の中で、先祖重代の刀を取出して、その切羽せっぱとハバキの金を剥ぎ、つばの中の金象眼きんぞうがんを掘出して白紙に包んだままどこかへ出て行った。
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)