“きんからかわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金唐革86.7%
金唐皮13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてお久のような妾を置いて、腰に金唐革きんからかわの煙草入れを提げ、蒔絵の弁当箱を持って芝居見物に来るようなふうに、………いや事に依ると十年を待たないかも知れない。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
丁度「金唐革きんからかわ」が姫路ひめじの産となったのと同じであります。他にない革細工でありますし、質もよくまた美しさもゆたかでありますから、永く仕事が続くことを望んでみません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「あの東風こちと云うのをおんで読まれると大変気にするので」「はてね」と迷亭先生は金唐皮きんからかわ煙草入たばこいれから煙草をつまみ出す。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
目抜きの通りのところどころに、用心ぶかく日よけをおろして、その奥に色彩のゆたかなウィーン金唐皮きんからかわのハンド・バッグやシガレット・ケースを売っている店がある。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)