“きゅうぎゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
九牛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もよおしのかかることは、ただ九牛きゅうぎゅう一毛いちもうに過ぎず候。凱旋門がいせんもんは申すまでもなく、一廓いっかく数百金を以て建られ候。あたかも記念碑の正面にむかひあひたるが見え候。またそのかたわらに、これこそ見物みものに候へ。
凱旋祭 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いや何のそのやうな生易なまやさしいことが、と貞阿はわれとわが心をしかる。京の滅びなどの眼で見て来たことは、恐らくはこの度の大転変の現はれの九牛きゅうぎゅうの一毛にしか過ぎまい。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)