“かなつぼまなこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金壺眼92.0%
鉄壺眼4.0%
金壷眼4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
直行は又その辛し、恨し、悲しとやうの情に堪へざらんとする満枝が顔をば、ひそか金壺眼かなつぼまなこの一角をとろかしつつ眺入ながめいるにぞありける。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
……古本あさりに留守の様子は知ってるけれど、鉄壺眼かなつぼまなこが光っては、としゃがむわ、首を伸ばすわで、幸いあいてる腰窓からうかがって、大丈夫。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と太い声で、右の洋冊ようしょを横縦に。その鉄壺眼かなつぼまなこで……無論読めない。貫目を引きつつ、膝のめりやすを溢出はみださせて
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
外から硝子扉ガラスどにぴったり寄添って、蓬々ぼうぼうに伸びあがった髯面を突出しながら、憔悴しきった金壷眼かなつぼまなこで、きょろきょろとおびえるように屋内を見廻していたが、直ぐに立上った女の視線にぶつかると
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)