“かなかな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
82.4%
茅蜩17.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古城は川瀬に何をなげく、今もかなかなのなく森のまち、昔の行事は次第に廃れて、わづかに旧家の中に名残をとどめるばかりだ、何時か、あれら風雅も午睡の夢や物語となるであらう。
仙台の夏 (新字旧仮名) / 石川善助(著)
時として君は黒い覆面をかけ、手中に見えざるピストルを閃めかし、盗心を神聖視し、憔悴しては銀製の乞食となつて彷徨さまよひ歩るき、消え失せんとしては純金のかなかなの声を松の梢に聴いた。
愛の詩集:03 愛の詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
いなのめに茅蜩かなかな啼けり子は覚めてすでにききゐつその茅蜩を
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
月すでにのぼりてあはき黄のしめり茅蜩かなかなのこゑぞ森にとほれる
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)