“かげぼうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
影法師94.7%
影坊子5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
花ならば海棠かいどうかと思わるる幹をに、よそよそしくも月の光りを忍んで朦朧もうろうたる影法師かげぼうしがいた。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分たちの墨絵すみえ影法師かげぼうしが、へいからぬけ出して踊りはねるというんですから、待ちきれませんでした。
影法師 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
淋しい影の裡に喜びのこもって居るらしい、黒の裡に紅の模様のある、おぼろ月の夜の影坊子かげぼうしの様な人だと千世子は先から思って居たのだ。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
これより先、その夜九時半、中天に月え渡るセエヌ河畔はアルキサンドル橋のたもとに、三々伍々、黙々としてあつまっている影坊子かげぼうしのむれがあった——と言うと、千八百何年かの革命党員の策動みたいで、これから暗殺でもはじまりそうでいかにも物騒だが、なあに同じ物騒は物騒でも、そんな時代めいた固っ苦しいんじゃない。