“かげぼうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
影法師95.2%
影坊子4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、どちらが正体しょうたいでどちらが影法師かげぼうしだか、その辺の際どい消息になると、まだ俊助にははっきりと見定めをつける事がむずかしかった。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
赤道直下せきどうちょっかだから正午には太陽は頭のま上にあるのだ。筏の上に立つと影法師かげぼうしが見えない。よく探して見れば、影法師は足の下にあるのだ。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
淋しい影の裡に喜びのこもって居るらしい、黒の裡に紅の模様のある、おぼろ月の夜の影坊子かげぼうしの様な人だと千世子は先から思って居たのだ。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
中天に月え渡るセエヌ河畔はアルキサンドル橋のたもとに、三々伍々、黙々としてあつまっている影坊子かげぼうしのむれがあった——と言うと、千八百何年かの革命党員の策動みたいで