“おもゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オモユ
語句割合
重湯71.4%
米湯9.5%
粥汁9.5%
粥湯4.8%
重粥4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枕元の金盥には重湯おもゆとソップを水にひやしてあったが水は何度取り替えてもじきなまぬる湯の様になる。信光は母のすすめる重湯を嫌って
梟啼く (新字新仮名) / 杉田久女(著)
米湯おもゆなども少しずつは取ることになったせいか、六月になってからは時々頭を上げて見ることもできるようになった。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
乳がないので、毎日粥を作って粥汁おもゆをのませる。歯が生え出すと、鯉鮒のをむしって、かけかかった歯に噛んでくくめる。「這えば立て、立てば歩めと親ごころ、吾身につもる老を忘れて」
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「鶴子さま。お起きになってはいけませぬ。そのまま。そのままで。……幹子さま、粥湯おもゆさじでおくちへいれておあげなさい」
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……粥湯おもゆを召しあがりませんか。お姉さま。谷将軍の奥さまが、粥湯を煮てここへお持ちくださいましたが」
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
重粥おもゆをすすり、久し振りに、藁の上で一睡した耀蔵は、だいぶ元気になって待ちかねていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)