“おのぼれ”の漢字の書き方と例文
語句割合
己惚100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「黒い方がいいだろう。なまじ白いと鏡を見るたんびに己惚おのぼれが出ていけない。女と云うものは始末におえない物件だからなあ」と主人は喟然きぜんとして大息たいそくらした。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「つまり色気が多過ぎるから、そんならざるところにを立てて見たくなるんでしょう。そうしてそれがあなたの己惚おのぼれに生れ変って変なところへ出て来るんです」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
強ひて考へて見ろと云はれたら、三四郎は愚弄其物に興味をつてゐる女だからと迄は答へたかも知れない。自分の己惚おのぼれを罰するためとは全く考へ得なかつたに違ない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)