“おおやいし”の漢字の書き方と例文
語句割合
大谷石100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たね子は紋服もんぷくを着た夫を前に狭い階段を登りながら、大谷石おおやいし煉瓦れんがを用いた内部に何か無気味ぶきみに近いものを感じた。のみならず壁を伝わって走る、大きい一匹の鼠さえ感じた。
たね子の憂鬱 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして積んである石材を抱えあげ、石垣に添って河の中へ落し入れた、一尺角に長さ三尺あまりの大谷石おおやいしだった、殆んど重さを感ずる暇もなく、およそ十五六も同じ場所へ沈めた。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
手燭も持たず、裏梯子うらばしごを降りる。け縁を渡る。大谷石おおやいしの段を三つ踏む。あつい欅戸けやきどががらがらと開いた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)