“おおじだい”の漢字の書き方と例文
語句割合
大時代100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
顳顬こめかみ即功紙そっこうし張りて茶碗酒引かける流儀は小唄こうたの一ツも知らねば出来ぬことなるべく、藁人形わらにんぎょうに釘打つうしときまいり白無垢しろむくの衣裳に三枚歯の足駄あしだなんぞ物費ものいりを惜しまぬ心掛すでに大時代おおじだいなり。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「よせよ。どうも古い。大時代おおじだいだ。」詩人は、美濃の此のような多少の文才も愛しているし、また、こんな物語をひとりでこっそり書いている美濃の身の上を、不憫にも思うのだが、けれども
古典風 (新字新仮名) / 太宰治(著)
堂々空を圧する白堊の建築物と、美しく掃き清められたペーブメントと、凡て直線的な均整の中に、これは又ひどく大時代おおじだいな、赤い着物を着た酔っぱらいなんて、何となく気違いめいた対照であった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)