“おうぎばし”の漢字の書き方と例文
語句割合
扇橋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちに中大工町なかだいくちょうのかどで客待ちしていた辻駕籠を二挺よぶと、さきの駕籠に娘を乗せ、あとの駕籠にじぶんが乗って扇橋おうぎばしのほうへ行く。
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
或日、深川の町はずれを処定めず、やがて扇橋おうぎばしのあたりから釜屋堀かまやぼりの岸づたいに歩みを運ぶうち、わたくしはふと路傍の朽廃きゅうはいした小祠しょうしの前に一片の断碑を見た。碑には女木塚おなぎづかとして、その下に
放水路 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すべ溝渠こうきょ運河の眺望の最も変化に富みかつ活気を帯びる処は、この中洲の水のように彼方かなた此方こなたから幾筋の細い流れがやや広い堀割を中心にして一個所に落合って来る処、もしくは深川の扇橋おうぎばしの如く