“えっちゅうのくに”の漢字の書き方と例文
語句割合
越中国100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこから加賀街道に転じて、越中国えっちゅうのくにに入って、富山に三日いた。この辺は凶年の影響をこうむることがはなはだしくて、一行は麦に芋大根を切り交ぜた飯を食って、農家の土間にむしろを敷いて寝た。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
又市は無分別にも中根善之進を一刀両断に切って捨て、毒食わば皿までねぶれと懐中物をも盗み取り、小増にりました処の二十両の金は有るし、これを持って又市は越中国えっちゅうのくにへ逐電いたしました。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此の者は越中国えっちゅうのくに射水郡いみずごおり高岡の町医の忰で、身持放埓ほうらつのため、親の勘当を受け、二十歳はたちの時江戸に来て、ある鍼医はりいの家の玄関番に住込み、少しばかり鍼術はりを覚えたので、下谷金杉村かなすぎむらに看板をかけ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)