“うすべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄縁66.7%
薄平33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
方丈はうぢやうの室に近い書斎の隅には新らしい薄縁うすべりが一枚あり、その上には虫干しでも始まつたやうに古手紙が何本も並んでゐた。先生は僕にかう言つた。
そこにはもう僕のほかにも薄縁うすべりを張った腰かけの上に何人も腰をおろしていた。しかし一番目立ったのは黒縮緬くろちりめんの羽織をひっかけ、何か雑誌を読んでいる三十四五の女だった。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
東京の様に四角い薄平うすべったいものにするのではなく、臼から出したまんまふかすのでまとまりのつかないデロッとした形恰になって居る。それを手で千切ちぎって、餡の中や汁の中へ入れる。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)