“うすべり”の漢字の書き方と例文
語句割合
薄縁100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は便所の近くの薄縁うすべりを敷いた長四畳に弧坐して夜となく昼となく涙にむせんだ。自ら責めた。一切が思ひがけなかつた。恐ろしかつた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
最初は椽先へ薄縁うすべりを敷いて、そこへ脱刀した袴姿で坐らせて、段々と訊問したが、存外包み隠さず、ありのままを申し立てたのであった。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
室は八坪ばかりの広さで、何の飾りけもないのがかえって清々すがすがと見えた。床には、簀掻藁すがきわらべ、そのうえに薄縁うすべりいてある。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)