“いちろく”の漢字の書き方と例文
語句割合
一六100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一六いちろくの目は明かに出た。ルビコンは渡らねばならぬ。しかし事もなげに河を横切った該撒シーザーは英雄である。通例の人はいざと云う間際まぎわになってからまた思い返す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一六いちろく鳴鶴めいかくはもちろんのこと、三洲さんしゅう梧竹ごちく、いずれも書道の根本を弁えそこなった結果、方向を誤って、書は手先の能くする所と合点し、書道に筆ばかりをり減らしたものだ。
毅堂の赴任を賀した諸家の詩賦について、わたくしは巌谷迂堂いわやうどうの絶句を摘録して置きたい。迂堂は後の一六いちろく先生でわたくしの畏友いゆう小波さざなみ先生の先考である。迂堂が送別の作は下のごとくである。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)