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打
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ぶち
ふりがな文庫
“
打
(
ぶち
)” の例文
聞えるか、聞えるか。となりの野郎には聞えまいが、このくらいな大声だ。われが耳は
打
(
ぶち
)
ぬいたろう。どてッ腹へ響いたろう。
鷭狩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
滅多に手荒なことをしたことのなかった父親をして、
終
(
しまい
)
にお島の
頭髪
(
たぶさ
)
を
掴
(
つか
)
んで、彼女をそこに
捻伏
(
ねじふ
)
せて
打
(
ぶち
)
のめすような憤怒を激発せしめた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
角「馬鹿野郎、まだ金を借りたいと云うか、名主へ連れて
往
(
ゆ
)
くのは面倒だから
打
(
ぶち
)
のめしたんだ、
往
(
ゆ
)
けったら
往
(
ゆ
)
かねえか」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それといふと奴の
中間
(
なかま
)
がばらばらと飛出しやあがつて、どうだらう小さな者の万燈を
打
(
ぶち
)
こわしちまつて、
胴揚
(
どうあげ
)
にしやがつて、見やがれ横町のざまをと一人がいふと
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
別に葱の細かく刻んだのや
茗荷
(
みょうが
)
だの
浅草海苔
(
あさくさのり
)
を
炙
(
や
)
いて
揉
(
も
)
んだのと
紅生姜
(
べにしょうが
)
の細かいのだの
紫蘇
(
しそ
)
だのを薬味にして、炊きたての熱い飯へ残らず
打
(
ぶち
)
かけたのだ。よく攪き廻して食べると実に
美味
(
うま
)
いよ。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
「それを根に持って、貴方は
私
(
わし
)
をこんなに
打
(
ぶち
)
なすったのですかい」
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
どさどさ
打
(
ぶち
)
まけるように
雪崩
(
なだ
)
れて総立ちに電車を出る、
乗合
(
のりあい
)
のあわただしさより、
仲見世
(
なかみせ
)
は、どっと音のするばかり、一面の薄墨へ、色を飛ばした
男女
(
なんにょ
)
の姿。
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
去年も己れが處の
末弟
(
すゑ
)
の奴と正太郎組の
短小野郎
(
ちびやらう
)
と
萬燈
(
まんどう
)
のたゝき合ひから始まつて、夫れといふと奴の中間がばらばらと飛出しやあがつて、どうだらう小さな者の萬燈を
打
(
ぶち
)
こわしちまつて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「国手、臓腑から
餌
(
え
)
を吐くまで何事も
打
(
ぶち
)
まけたで、小児を棄てた処を言うですれど、これだけは内分に願いたいでね、
極
(
ごく
)
ねえ。……巡査にでも知れるとならんですだ。」
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こゝは
英雄
(
えいゆう
)
の
心事
(
しんじ
)
料
(
はか
)
るべからずであるが、
打
(
ぶち
)
まけられる
湯
(
ゆ
)
の
方
(
はう
)
では、
何
(
なん
)
の
斟酌
(
しんしやく
)
もあるのでないから、
倒
(
さかしま
)
に
湯瀧
(
ゆだき
)
三千丈
(
さんぜんぢやう
)
で、
流場
(
ながしば
)
一面
(
いちめん
)
の
土砂降
(
どしやぶり
)
、
板
(
いた
)
から、ばちや/\と
溌
(
はね
)
が
飛
(
と
)
ぶ。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
能役者になる前に、なぜ、
鉄鎚
(
かなづち
)
や
鑿
(
のみ
)
を持って斬込んで、
姉
(
あね
)
を
苛
(
いじ
)
めるその
姑婆
(
しゅうとばば
)
を
打
(
ぶち
)
のめさないんだい。——必ず御無用だよ。そういうかたがたを御紹介とか、何とか、に相成るのは。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「場所が場所だし、念ばらしに
一斉
(
いっとき
)
に
打
(
ぶち
)
まけたんだよ。」
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と鉄だろう、
打
(
ぶち
)
まけた。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
“打”を含む語句
打擲
打付
打衝
打捨
打倒
打突
打附
打撲
打合
打棄
打毀
打壊
打破
打切
打遣
打着
打砕
打伏
打叩
打込
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