“打衝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶつか31.0%
ぶつ17.2%
ぶっつ13.8%
ぶつつか10.3%
うちあた6.9%
ショック3.4%
うちつ3.4%
ぶちあ3.4%
ぶっつか3.4%
ぶッつか3.4%
シヨツク3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
像の不思議な後光に打衝ぶつかって、初老期の禁ぜられた性的願望が、如何なる症状に転化して行ったか——その行程プロセスが明瞭になる。
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
お勢の、壁虎やもりの背のような怨み深げな顔……、成戸の、打算にけた白々とした眼も……苦々しく、打衝ぶつかり合うが、言葉は出ない。
地虫 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
が、棚のそばにあった筈の椅子へ上衣をかけるつもりで其方そっちへ行きかけたとたんに、何かの道具に膝をしたたか打衝ぶっつけて、あまりの痛さにアッと声をあげた。
孤独 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
どうき當つて二人共々重なり合ふ事もある。繁が大公孫樹の幹に打衝ぶつつかつて度を失ふ事もある。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
正面の壁に打衝うちあたると、そこ一面にはだかっている十一面千手観音の画像に、異様な生動が湧き起されて来るのだった。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
兄は打衝ショックを受けた人の様に一寸扇の音をとどめた。しばらくは二人とも口を聞き得なかった。ややあって兄が
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
が、やがて、フラフラ揺れている身体が棒のように硬くなったかと思うと、喪心した旗太郎は、顔を水平に打衝うちつけて卓上に倒れた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
打衝ぶちあてるのが聞こえます、枉がつた足をふんばつて
そうすると、始めと終りの二度だけ、ガチャリとかすかに打衝ぶっつかる音しか立たんわけだよ。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
たちまち群集の波にかれると、大橋の橋杭はしぐい打衝ぶッつかるような円タクに
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三千代の表情はそこで、はたとまつた。代助の様子は三千代に夫丈の打衝シヨツクを与へる程に強烈であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)