トップ
>
打衝
>
ぶつか
ふりがな文庫
“
打衝
(
ぶつか
)” の例文
像の不思議な後光に
打衝
(
ぶつか
)
って、初老期の禁ぜられた性的願望が、如何なる症状に転化して行ったか——その
行程
(
プロセス
)
が明瞭になる。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
おまえが
騒
(
さわ
)
ぎ
狂
(
くる
)
いたいと
思
(
おも
)
ったなら、
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
の
頂
(
うえ
)
へでも
打衝
(
ぶつか
)
るがいい、それでなければ、
夜
(
よる
)
になってから、だれもいない
海
(
うみ
)
の
真
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
で
波
(
なみ
)
を
相手
(
あいて
)
に
戦
(
たたか
)
うがいい。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
之等のものは労働組合を作つて資本家に
打衝
(
ぶつか
)
るより道はない。又社会の悪組織から来る貧民窟は、社会を改造することによつて始めて救ふことが出来ると考へた。
死線を越えて:02 太陽を射るもの
(新字旧仮名)
/
賀川豊彦
(著)
それに
打衝
(
ぶつか
)
ろうという意気が
仄
(
ほの
)
みえるだけに、……秘密の、深い深い底をのぞき知ろうとする、彼はいま完全に好奇心の俘虜。
人外魔境:08 遊魂境
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
そこへいくと、おまえたちや、
海
(
うみ
)
などは、
生
(
い
)
きているのだから、
俺
(
おれ
)
が
打衝
(
ぶつか
)
ってゆくと
叫
(
さけ
)
びもするし、また、
戦
(
たたか
)
いもする。
俺
(
おれ
)
は、じっとしていることはきらいだ。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
それも絶えず欠け、しきりなく
打衝
(
ぶつか
)
りあい……氷河としたら激流にひとしい不思議さで、人よ、渡るなかれと示しているのだ。
人外魔境:10 地軸二万哩
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
はじめから
死
(
し
)
んでいるも
同然
(
どうぜん
)
な
街
(
まち
)
の
建物
(
たてもの
)
や、
人間
(
にんげん
)
などの
造
(
つく
)
った
家
(
うち
)
や、
堤防
(
ていぼう
)
やいっさいのものは、
打衝
(
ぶつか
)
っていっても、ほんとうに
死
(
し
)
んでいるのだから
張
(
は
)
り
合
(
あ
)
いがない。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その日、昼食が終って間もなく、法水を訪ねた検事と熊城が書室の
扉
(
ドア
)
を開いた時、突然その出会いがしらに、法水の凄じい眼光に
打衝
(
ぶつか
)
った。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
伸子の陳述が終ると同時に、三人の視線が期せずして、
打衝
(
ぶつか
)
った。しかもそれには、名状の出来ぬ困惑の色が現われていた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
けれども、
十二宮
(
ゾーディアック
)
全部となると、そういう形体的な符号の記されてないものが四つあって、そこで僕は、思いがけない障壁に
打衝
(
ぶつか
)
ってしまったのだよ。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
なにをする! と、突き飛ばされたセルカークはころころと転げ……オフシェンコに
打衝
(
ぶつか
)
ったらしく、あっと彼の声がする。と、突然の火光、
囂然
(
ごうぜん
)
たる銃声。
人外魔境:10 地軸二万哩
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
それが
扇形
(
おうぎがた
)
に拡がったり、泡が
打衝
(
ぶつか
)
って、白い皮膚のようにスウッと滑らかになると、縞に曲線に、乱れ入り組んで、
慄
(
ぞ
)
っとするような交錯が起り、また砕け散って
地虫
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
やがて、夜が明けたとき、視線が
打衝
(
ぶつか
)
った。私は、あの
傀偉
(
かいい
)
な手の一撃でつぶされただろうか。
人外魔境:01 有尾人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
これは、きっと肉体的な
衝撃
(
ショック
)
よりも精神的なものだろうと、思うとともに期待のほうも強まってくる。彼はたしかに、なにか想像もできぬような異常な出来事に
打衝
(
ぶつか
)
ったにちがいない。
人外魔境:03 天母峰
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
衝
常用漢字
中学
部首:⾏
15画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀