“打付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶっつ15.0%
ぶッつ15.0%
うちつ15.0%
ぶつ15.0%
ぶつつ10.0%
うちつけ10.0%
ぶッつか5.0%
ぶつか5.0%
ぶちつ2.5%
ぶつけ2.5%
ぶッつけ2.5%
ぶツつ2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
□「浪除杭なみよけぐい打付ぶっつかった溺死人どざえもんは娘の土左衛門で小紋の紋付を着て紫繻子の腹合せの帯を締めて居る、い女だがこも船子ふなこが掛けてやった」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と云いながらそばに有りました今戸焼の蚊遣火鉢を取って打付ぶッつけると、火鉢は山之助とお繼の肩の間をそれて向うの柱に当って砕け、灰は八方に散乱する。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
私などもまだ播州ばんしゅうにいたころ、大きな西洋釘せいようくぎに紙のふさを附けたものを、地面に打付うちつけているのを見たことがあるが、あぶないといって持つことを許されなかった。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
すると馬鹿馬鹿しく反んで、つい鏡に打付ぶつかったんだ。それが又跳ね返って香水の瓶を転覆ひっくりかえしたんだ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
『モウらん。』と凄じく怒鳴るや否や、周章あたふた下駄を突懸けて、疾風の様に飛出したが、小路の入口でイヤと云ふ程電信柱に額を打付ぶつつけた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
打付うちつけに過ぎしことばを二人ともに快からず思へば、とみいらへは無くて、その場のしらけたるを、さこそとはんやうに直行のひとり笑ふなりき。如何いかに答ふべきか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と云いながら入物いれものごとほうり付けましたが、此の皿は度々たび/\焼継屋やきつぎやの御厄介になったのですから、おふくろ禿頭はげあたま打付ぶッつかってこわれて血がだら/\出ます。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はっと思うたが及ばない、見れば猪口は一つおどって下の靴脱くつぬぎの石の上に打付ぶつかって、大片おおきいのは三ツ四ツ小片ちいさいのは無数にくだけてしまった。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
唯都々一は三味線にばち打付ぶちつけてコリャサイなど囃立はやしたつるが故に野鄙やひに聞ゆれども、三十一文字も三味線に合してコリャサイの調子に唄えば矢張り野鄙なる可し。古歌必ずしも崇拝するに足らず。
新女大学 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
落ちた耳を拾つて居る奴があるものか、白痴め、汲んで来たか、関ふことは無い、一時に手桶の水不残みんな面へ打付ぶつけろ、此様野郎は脆く生るものだ、それ占めた、清吉ッ、確乎しつかりしろ、意地の無へ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
成程来て見ると茂左衞門の云った通り入口が門形もんがたちに成りまして、竹の打付ぶッつけ開戸ひらきど片方かた/\明いて居て、其処そこ按腹揉療治あんぷくもみりょうじという標札が打ってございます。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
とお房は、おふくろに打付ぶツつけるやうにいふ。それからまたおふくろの身上みのうへ話が始まツて、其の前身は藝者げいしやであツたことが解ツた。身上話が濟むと貧乏話と來る。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)