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うちと
ふりがな文庫
“
打解
(
うちと
)” の例文
最初はプリプリしてゐた鐵も、平次の心持が解ると次第に
打解
(
うちと
)
けて、
晩酌
(
ばんしやく
)
を附合ひながら、
滑
(
なめ
)
らかに話すやうになつてゐたのです。
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
二人がこれほどむつまじく
打解
(
うちと
)
けて話し合っているのは近頃に珍らしいことで、次の間で聞いているお君もなんとなく嬉しかった。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
思う事を言って
打解
(
うちと
)
けて
如何
(
どう
)
する気だったか、それは不分明だったけれども、兎に角
打解
(
うちとけ
)
たかったので、酒を命じたら、果してお糸さんが来て呉れて、思う通りになった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
幼君
(
えうくん
)
御機嫌
(
ごきげん
)
美
(
うる
)
はしく、「よくぞ
心附
(
こゝろづ
)
けたる。
予
(
よ
)
も
豫
(
かね
)
てより
思
(
おも
)
はぬにはあらねど、
別
(
べつ
)
に
然
(
しか
)
るべき
戲
(
たはむれ
)
もなくてやみぬ。
汝
(
なんぢ
)
何
(
なん
)
なりとも
思附
(
おもひつき
)
あらば
申
(
まを
)
して
見
(
み
)
よ。」と
打解
(
うちと
)
けて
申
(
まを
)
さるゝ。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此通
(
このとほ
)
り
謝罪
(
あやまり
)
ますほどに、
何
(
ど
)
うぞ
御
(
お
)
免
(
ゆる
)
し
遊
(
あそば
)
して、いつもの
樣
(
やう
)
に
打解
(
うちと
)
けた
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
せて
下
(
くだ
)
され、
御嫌機
(
ごきげん
)
直
(
なほ
)
して
下
(
くだ
)
されと
詫
(
わ
)
ぶるに、さては
左樣
(
さう
)
かと
少
(
すこ
)
し
我
(
が
)
の
折
(
を
)
れて、
夫
(
そ
)
れならば
其樣
(
そのやう
)
に
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
しかし、
玉依姫様
(
たまよりひめさま
)
の
方
(
ほう
)
では
何所
(
どこ
)
までも
打解
(
うちと
)
けた
御様子
(
ごようす
)
で、
尊
(
とうと
)
い
神様
(
かみさま
)
と
申上
(
もうしあ
)
げるよりはむしろ
高貴
(
こうき
)
の
若奥方
(
わかおくがた
)
と
言
(
い
)
ったお
物越
(
ものご
)
しで、いろいろと
優
(
やさ
)
しいお
言葉
(
ことば
)
をかけくださるのでした。——
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
兎角
(
とかく
)
同藩中の子弟と
打解
(
うちと
)
けて遊ぶことが出来ずに孤立した
所為
(
せい
)
でしょう。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
と弟子は云つて、又自分達をもとの製作室に
伴
(
ともな
)
つた。そして前よりは一層
打解
(
うちと
)
けた調子で男達と弟子は話すのであつた。自分はまた男達と一緒に先生の未成品を眺めて居る事が出來るのであつた。
巴里の旅窓より
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
前祝いに一杯やろうと夫婦
差向
(
さしむか
)
いで
互
(
たがい
)
に
打解
(
うちと
)
け
酌交
(
くみかわ
)
し、
最
(
も
)
う今に八ツになる頃だからというので、女房は戸棚へ
這入
(
はい
)
り、伴藏一人酒を飲んで待っているうちに、八ツの鐘が忍ヶ岡に響いて聞えますと
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
弥太郎はまず自分から
打解
(
うちと
)
けて見せた。そして、こうもいった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
打解
(
うちと
)
けた、親しげな口調でいった。
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
どうで周囲に大勢の人がいては、お里と
打解
(
うちと
)
けて話をする機会もあるまい。かたがた今日は早く帰る方がいいと思って、彼は早々に
暇乞
(
いとまご
)
いをしてここを出た。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その通りお客を御案内申上げると、主人は直ぐ參りまして、何やら
打解
(
うちと
)
けたお話でございました。
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして諸国を行脚なすった内のおもしろい
談
(
はなし
)
をといって
打解
(
うちと
)
けて
幼
(
おさな
)
らしくねだった。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打解
(
うちと
)
けた
気分
(
きぶん
)
でよもやまの
物語
(
ものがたり
)
に
耽
(
ふけ
)
ると
言
(
い
)
ったようなことになりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
と、早速、信玄も
打解
(
うちと
)
けて、話しかけた。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
而
(
そ
)
して
諸国
(
しよこく
)
を
行脚
(
あんぎや
)
なすつた
内
(
うち
)
のおもしろい
談
(
はなし
)
をといつて
打解
(
うちと
)
けて
幼
(
おさな
)
らしくねだつた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
主人もわたしに近い椅子に腰をおろして、
打解
(
うちと
)
けたやうに話し出した。
赤い杭
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
親身
(
しんみ
)
になっていろいろとやさしく
言
(
い
)
われますので、
私
(
わたくし
)
の
方
(
ほう
)
でもすっかり
安心
(
あんしん
)
して、
勿体
(
もったい
)
ないとは
思
(
おも
)
いつつも、いつしか
懇意
(
こんい
)
な
叔父
(
おじ
)
さまとでも
対座
(
たいざ
)
しているような、
打解
(
うちと
)
けた
気分
(
きぶん
)
になって
了
(
しま
)
いました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
丈
(
せい
)
もすら/\と
急
(
きふ
)
に
高
(
たか
)
くなつたやうに
見
(
み
)
えた、
婦人
(
をんな
)
は
目
(
め
)
を
据
(
す
)
ゑ、
口
(
くち
)
を
結
(
むす
)
び、
眉
(
まゆ
)
を
開
(
ひら
)
いて
恍惚
(
うつとり
)
となつた
有様
(
ありさま
)
、
愛嬌
(
あいけう
)
も
嬌態
(
しな
)
も、
世話
(
せわ
)
らしい
打解
(
うちと
)
けた
風
(
ふう
)
は
頓
(
とみ
)
に
失
(
う
)
せて、
神
(
しん
)
か、
魔
(
ま
)
かと
思
(
おも
)
はれる。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
丈
(
せい
)
もすらすらと急に高くなったように見えた、
婦人
(
おんな
)
は目を
据
(
す
)
え、口を結び、
眉
(
まゆ
)
を開いて
恍惚
(
うっとり
)
となった
有様
(
ありさま
)
、
愛嬌
(
あいきょう
)
も
嬌態
(
しな
)
も、世話らしい
打解
(
うちと
)
けた風はとみに
失
(
う
)
せて、神か、
魔
(
ま
)
かと思われる。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
唯吉
(
たゞきち
)
もこゝで
打解
(
うちと
)
けたらしく
然
(
さ
)
う
云
(
い
)
つた。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
婦人
(
おんな
)
は
言下
(
ごんか
)
に
打解
(
うちと
)
けて
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
婦人
(
をんな
)
は
言下
(
ごんか
)
に
打解
(
うちと
)
けて
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
解
常用漢字
小5
部首:⾓
13画
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打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀