“微々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びび50.0%
ちいさ12.5%
とろとろ12.5%
びゞ12.5%
ほそぼそ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それからまた微々びびと泳ぎだしたが、陸に向いて泳いでいるのか、船のほうへ帰っているのか方角もつかず、ただもう藻掻きにもがいているうちに、自然と岸辺に流れつき、疲労困憊ひろうこんぱいの極
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
微々ちいさな小諸の銀行を信州一と言われる位に盛大おおきくなすった程の御腕前は有ながら、奥様の為には一生の光栄ほまれ塵埃ごみくた同様に捨てて御了いなすって
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのうちに微々とろとろと蝋燭が燃え縮まり、掻消すように壁の姿はなくなって、また暗黒の部屋に返った。
しかおれ有害いうがいことつとめてるとふものだ、自分じぶんあざむいてゐる人間にんげんから給料きふれうむさぼつてゐる、不正直ふしやうぢきだ、れどもおれ其者そのものいたつて微々びゞたるもので、社會しやくわい必然ひつぜんあくの一分子ぶんしぎぬ、すべまち
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれくびべ、耳をそばだてておしえてり。答うる者はあらで、婦女おんなうめく声のみ微々ほそぼそと聞えつ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)