故郷の花ふるさとのはな
人はいさこころもしらすふるさとは花そむかしの香ににほひけるつらゆき ——『故郷の花』序に代へて 日暮におそく 時雨うつ窓はや暗きに 何のこころか 半霄に鳶啼く その聲するどく しはがれ 三度かなしげに啼きて盤桓す 波浪いよいよ聲たかく 一日 …