“煙火”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなび91.7%
えんか8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それは本気か」煙火はなびの為に真青に彩られた廣介の顔の、目ばかりが紫色にギラギラと輝いて、突き通す様に千代子を睨みつけました。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
香椎六郎はこらえ兼ねて、急造レンズへ手をかけようとすると、不意に、レンズの下で、玩具おもちゃ煙火はなびを鳴らしたような、不思議な爆音が聞えます。
向日葵の眼 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
数丈すうじょうの高さに昇ると見る間に、今まで朦朧たるその人影は、煙火えんかごとにじの如く、燦々さんさんたる光を纏うと共に、紫匂う振り袖に、東雲あけぼの染めの袴を穿き、したたるような若衆髷わかしゅわげの、若衆の姿が現われた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)