“東雲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しののめ74.7%
しのゝめ20.0%
とううん2.7%
あけぼの1.3%
シノノメ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……式の最初、住吉もうで東雲しののめに、女紅場で支度はしたが、急にお珊が気が変って、やしろへ参らぬ、と言ったために一人俄拵にわかごしらえに数をやした。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
可笑をかしき可憐あはれなる事可怖おそろしき事種々しゆ/″\さま/″\ふでつくしがたし。やう/\東雲しのゝめころいたりて、水もおちたりとて諸人しよにん安堵あんどのおもひをなしぬ。
ついては、お前の幼名が光蔵みつぞうというから、その光に、わたしの東雲とううんの雲の字を下に附けて光雲としたがよろしかろう。やっぱり幸吉のコウにもかよっているから……
数丈すうじょうの高さに昇ると見る間に、今まで朦朧たるその人影は、煙火えんかごとにじの如く、燦々さんさんたる光を纏うと共に、紫匂う振り袖に、東雲あけぼの染めの袴を穿き、したたるような若衆髷わかしゅわげの、若衆の姿が現われた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)