“日暮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひぐ44.9%
ひぐれ24.4%
ひくれ10.3%
にちぼ6.4%
ひぐらし5.1%
ひぐら5.1%
ひく3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あくるから、日暮ひぐがたになって夕焼ゆうやけが西にしそらいろどるころになると、三郎さぶろうほうへとあこがれて、ともだちのれからはなれてゆきました。
空色の着物をきた子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのわすがたあぢかされて、ことくが——たび思出おもひだしては、歸途かへりがけに、つい、かされる。——いつもかへとき日暮ひぐれになる。
其の日長左衛門殿どんが山へ箱根竹はこねだけりに行って、日暮ひくれに下りて来ると、山の下で孩児の啼声なきごえがするから、魂消て行って見ると、沢の岸の
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
獲物の野猪ししは、日暮にちぼくろずんだ肢体をなほ逞ましく横たへてゐた。その下で、流れ出る血が泥に吸はれてゐた。ふと、私は促されるやうに背後を顧みた。そして私は総てを了解した!
測量船 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
清「谷中やなか日暮ひぐらし瑞応山ずいおうざん南泉寺なんせんじと云う寺が有ります、夫に宮内健次郎みやのうちけんじろうと云う者が居ますが、夫へは多分参りますまい」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その時夕暮の窓際まどぎわに近く日暮ひぐらしが来て朗らに鋭どい声を立てたので、卓を囲んだ四人よつたりはしばらくそれに耳をかたむけた。あの鳴声にも以太利イタリヤの連想があるでしょうと余は先生に尋ねた。
ケーベル先生 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時々わっち合口あいくちだもんだから、長次こうと仰しゃってお供で来るけれども、何うかすると日暮ひくれ方から来て戌刻前よつめえけえる事もあるし