“嫗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうな40.0%
うば16.7%
おむな10.0%
オムナ10.0%
ばあ6.7%
をうな6.7%
ばば3.3%
おう3.3%
をんな3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三寸ほどの人間を見いだした翁も、三月の間に大人にまで成長するのを見まもっている嫗(おうな)も、皆それを当然のことのように迎えている。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
虎ヶ窟は其(その)昔、若き恋に酔えるお杉と重蔵との隠れ家であった。彼女(かれ)は今や白髪(しらが)の嫗(うば)となっても、思い出多き此(この)窟を離れ得ぬのであろう。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
竹取(たかとりの)翁と娘子等の問答(巻十六)のほかに、石川女郎(いしかわのいらつめ)の、「古りにし嫗(おむな)にしてや斯くばかり恋にしづまむ手童(たわらは)の如(ごと)」(巻二・一二九)があり
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
さうして年々(トシヾヽ)頻繁に、氏神其外の神々を祭つてゐる。其度毎に、家の語部(カタリベ)大伴ノ語造(カタリヤツコ)の嫗(オムナ)たちを呼んで、之に捉(ツカマ)へ處(ドコロ)もない昔代(ムカシヨ)の物語りをさせて、氏人(ウヂビト)に傾聽を強ひて居る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
翌朝は天気、居ながらにして見る富士は美(うるわ)しい。嫗(ばあ)さんは朝のお茶受にとて、花見砂糖を一鉢持って来た。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
徳島の和布(わかめ)羊羹に付いて居た小箋にも、薄墨ずりの詩があつた。熊本の檜垣飴の中には、檜垣の嫗(をうな)の歌を記した、色とり/″\の詩箋のやうな紙が幾枚もはいつて居た。
菓子の譜 (新字旧仮名) / 岩本素白(著)
旅ほど嚊(かか)が可愛(かわゆ)うておもしろい事はないぞ、いまだに其頃(そのころ)を夢に見て後での話しに、此(この)間も嫗(ばば)に真夜中頃(ごろ)入歯を飛出さして笑ったぞ、コレ珠運、オイ是は仕(し)たり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
猴食わず交わらずば孕む事なし。土伝に唐の時民丁五百余口あって皆無頼なり、神僧その家に至り水を吹き掛けてことごとく猴と成した、ただ一嫗(おう)を留めて化せしめず、その旧宅なお存すと。
堅く閉て早(はや)寢(ね)たる樣子也(やうすなり)然れども此所を起(おこ)して尋ねずば何(いづれ)にも尋ぬる方あるまじと思ひ門の戸を敲(たゝ)きて呼起(よびおこ)すに未だ内には寢ざるにや年寄たる嫗(をんな)の聲にて應と言て門の戸を開(あけ)友次郎の顏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)