魂塚こんづか)” の例文
口程にもない悪玉三人、何に胆をつぶしたか、道もえらまず千魂塚こんづかから裏谷の沢へと、岩ころが落ちて来るように逃げ出して来ました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
程なく月江は、路傍の草叢くさむらに、千魂塚こんづかと彫ってある丸石と、道しるべの朽ちた柱とを見ました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今夜……と言ってもまだ宵の中、麓の立場からただ一人で、この小仏へかかったい女があるので、はて変だと思いながらけてゆくと、やがて、千魂塚こんづかへ来て、その女が休んでいたと思いねえ
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)