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鬱々
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くさくさ
ふりがな文庫
“
鬱々
(
くさくさ
)” の例文
と、肩の物といっしょに、胸の中の
鬱々
(
くさくさ
)
まで、束にして、おっぽり出すように、がちゃんと、土間の地面へ大きな音をひびかせた。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鬱々
(
くさくさ
)
するような
降雨
(
あめふり
)
の日には、お島はよく浜屋へ湯をもらいに行って、
囲炉裏縁
(
いろりばた
)
へ上り込んで、娘に東京の話をして聞かせたり、立込んで来る客の前へ出たりした。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
結句、今では、妹たちの
厄介者
(
やっかいもの
)
になっていますが、出戻りの女って、世間は狭いし、
家
(
うち
)
の中は面白くないし、ほんとに、
鬱々
(
くさくさ
)
しちまいますよ
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「今この人と決めたんですけれど、今日は午前中病院へ行って、お昼から上諏訪へ遊びに行こうと思いますの。幾日もこんなところにいて
鬱々
(
くさくさ
)
して来たから。それに少し買いたいものもありますの。」
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
肉親と肉親とは、十日も暮らすと、間の悪さも取れたが、照子とは、よけいに気まずい
溝
(
みぞ
)
ができた。三ツ指と泣き顔に、庄次郎は、
鬱々
(
くさくさ
)
して
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
『おれなぞは、
鬱々
(
くさくさ
)
すれば、こうして酒をのんで、ごろりと
手枕
(
てまくら
)
になれるから、まだ有難いが……』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そんな生き方はもう
鬱々
(
くさくさ
)
だ。宋清までを一生の穴蔵の番人にはさせたくない」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
鬱々
(
くさくさ
)
だ、執ッこい」
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鬱
常用漢字
中学
部首:⾿
29画
々
3画
“鬱々”で始まる語句
鬱々葱々