驚悸きやうき)” の例文
元来彼は死と云ふと、病的に驚悸きやうきする種類の人間で、昔からよく自分の死ぬ事を考へると、風流の行脚あんぎやをしてゐる時でも、総身に汗の流れるやうな不気味な恐しさを経験した。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)