驀向まつかう)” の例文
振り向く途端に驀向まつかうより岩も裂けよと打下すは、ぎら/\するまで硎ぎ澄ませし釿を縦に其柄にすげたる大工に取つての刀なれば
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
今晩なぞとは手ぬるいぞ、と驀向まつかうから焦躁じれを吹つ掛けて、飲め、酒は車懸り、猪口ちよくは巴と廻せ廻せ、お房外見みえをするな、春婆大人ぶるな
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
なんと、と一声烈しく鋭く、頸首くびぼねらす一二寸、眼に角たてゝのつそりを驀向まつかうよりして瞰下す源太。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)