餌差えさし)” の例文
餌取とは言うまでもなく、主鷹司たかづかさに属して鷹や犬に喰わせる餌を取るを職とした雑戸で、なお徳川時代の鷹匠たかじょうに属する餌差えさしに相当するものである。
「向うの男は餌差えさしが鳥をねらっているようだ、それ、よく見当をつけろ」
足軽奉公 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
エタとは元来「餌取えとり」ということで、鷹に喰わせる餌を取ることを職としたもの、すなわち後世の「餌差えさし」というと同様の職人のことでありました。
餌取はもと主鷹司たかづかさ被管の雑戸ざっこで、後世の餌差えさしと同一のものであった。彼らがもと必ずしも賤民でなかったことは、別項「餌取考」に於いて述べておいた通りである。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
餌取とは、鷹や犬に食わせる餌を取るを職とするもので、徳川時代の餌差えさしというに同じい。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
後世ではもっぱら雀をもって鷹の餌となし、その雀を鳥黐とりもちで差して取りますから、それで餌差えさしということになったのですが、昔は鷹の餌は普通死牛馬の肉を用いたものでありました。