頸巻えりまき)” の例文
旧字:頸卷
頸巻えりまきはいくら毛でも鼻の先がひどくつめたい。祖母は、足袋の先に真綿を入れて呉れたので足はいくらか暖かい。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
彼はボードビルの劇場における事件の三日目に、古ぼけた外套を被って、頸巻えりまきに顔を埋め、ラマルチン広場からやや遠く離れたビクトル・ユーゴー街の共同椅子に腰を下ろしていた。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)