鞭索むちなわ)” の例文
旗太郎はタラタラと膏汗あぶらあせを流し、全身を鞭索むちなわのようにくねらせて、激怒が声を波打たせていった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
私はというと龕灯がんどう(9)を二つひきうけたが、ルグランは例の甲虫だけで満足していて、それを鞭索むちなわの端にくくりつけ、歩きながら手品師のような格好でそいつをくるくる振りまわしていた。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)